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どんぐり帽子のコーヒードーム

今回は、サイフォン抽出後の出し殻のひとつを紹介します。

皆さん、こんにちは。THE SYPHONIST の中山です。


ちょっと久しぶりの サイフォン・ノート。月2回は書くと決めたのに、10月はサボっちゃいました。身の回りのことがいろいろありまして!・・・というありきたりな言い訳・・・いけませんねー(反省)。


さて本題、サイフォン抽出後のコーヒードームについて。コーヒードームとは、ロートの中に残ったコーヒー粕がドーム状に残ったものをいいます。その形状は実に様々。どうしてドームはできる?という話は、私の過去のInstagramに投稿済みですが(だいぶ過去に埋もれているので)、いずれサイフォン・ノートにも投稿しますのでまた今度。


そのドームは形だけではなく、ビジュアルにも差が出ることがあります。今回は、その中のひとつをご紹介!


サイフォンドーム「どんぐり帽子」
どんぐり帽子

どんぐり帽子!


ドームの中でも、写真のように粉の上部に薄い色の粉が乗っかっているドーム。これを勝手に「どんぐり帽子」と呼んでます。以前は「栗」と呼んでいましたが「どんぐり」の方が響きがかわいいので、はい、どんぐり。です。


ネーミングはさておき、サイフィン淹れる人なら、このようなドーム君に出あったことありませんか。そのとき、なんだこれ?不思議なドームができた。とか、なぜあのときだけ、そうなったのかな?みたいないろんな疑問を感じませんでしたか。。。どういうときにできるのどんぐり帽子!? そのお話です。



焙煎の浅い豆にできやすい!


結論、浅めの焙煎のコーヒー豆にできやすいどんぐり帽子。


このように、大きな画像で見れば、コーヒーやっている人ならお察しがつきますかね。いわゆるチェフ(豆の表面や間に挟まれている薄茶色のシルバースキン)らしきものたち。深煎りの豆よりも浅煎りの豆の方がミルで挽いたときに薄茶色のチャフが多く混在していたりしますよね。多く混在しているチャフが、サイフォン抽出後のドームに乗っかった様子がこれです。

薄茶色の粕はチャフのよう
薄茶色の粕はチャフ?

浅煎り寄りの豆だから、必ずどんぐり帽子になるというわけではありません。今は、ミルやグラインダーでこのチャフをある程度除去したり、挽いた粉のチャフを軽く飛ばしたりして取り除き淹れる人もいらっしゃいます。浅煎り寄りの豆でも、鮮度がフレッシュなものほどなりやすい傾向にあります。なぜなら、フレッシュな豆ほど抽出中に出てくるコーヒーのガスが多く、チャフとくっ付いて、浮力で浮き上がりやすくなるためです。



出し殻を見ればコーヒーがわかる
出し殻を見ればコーヒーがわかる

もうひとつは、あなたの撹拌しだいです。

撹拌によって、粉・ガス・チャフがロート内である程度ちゃんと仕訳(層別)できていると、軽いガスとともに軽いチャフはきれいに浮き上がり、バキュームによってコーヒーが下に戻っていく際、下に沈んだ重い粉の上に、まるでベージュ色のベレー帽を優しくかぶせられるようにチャフがのっかり、どんぐり帽子のドームができあがります。



出し殻はヒントの山!


逆を言えば、抽出の様子を見ていなくても、残ったロートの中の様子を見れば、どんなコーヒーを淹れたのか見当がつきます。この写真は見やすくするためにロートの内側の汚れを拭き取ってありますが、そのロートの内側の汚れ(跡・痕跡)からも、どんな撹拌だったのか、口当たりが良さそうか、などなど淹れたコーヒーの仕上がりを想像するヒントは、意外にも残されたロートからもいろいろと読み取ることができます。つい、淹れた(液体の)コーヒーの方ばかりを見てしまいがちですが、淹れ終わったロートを眺めてみてください。



淹れたコーヒーを飲みながらロートを眺めるようになってしまったら、あなたはもう " サイフォニスト " なのかもしれません。ご自愛ください。



それではまた次回も、どうかご贔屓に!

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。


THE SYPHONIST

中山

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